「貯金を増やしたいけれど、毎日の節約はつらくて続かない」。そう感じる20代公務員に試してほしいのが、固定費の見直しです。食費や娯楽費を切り詰めるのは我慢が続きませんが、固定費は一度見直せば、その後はずっと効果が続きます。しかも、生活の満足度をほとんど下げずに支出を減らせる項目が多いのが特徴です。つまり、がんばり続けなくても自動でお金が貯まる体質に近づけるわけです。この記事では、通信・サブスク・保険を中心に、20代が取り組みやすい固定費の見直し方と、浮いたお金の活かし方を整理します。
節約は「固定費」から始めるのが効率的
支出には、毎月ほぼ一定の「固定費」と、月によって変わる「変動費」があります。変動費(食費や交際費など)を削るのは我慢が伴い、長続きしにくいものです。気合いで切り詰めても、反動で使いすぎてしまうこともあります。
一方、固定費(通信費・保険料・各種会費など)は、一度見直して契約を変えれば、その後は努力なしで毎月の支出が減り続けます。「効果が大きく、続けやすい」のが固定費見直しの最大の魅力です。まずは固定費の一覧を作り、何にいくら払っているかを把握するところから始めましょう。書き出してみると、忘れていた支払いや、思った以上に高い項目が見つかることがよくあります。
| 費目の種類 | 例 | 見直しの効果 |
|---|---|---|
| 固定費 | 通信・保険・サブスク・家賃 | ◎ 一度で効果が続く |
| 変動費 | 食費・娯楽・交際費 | △ 我慢が続きにくい |
通信費を見直す
固定費見直しの効果が出やすいのが、スマートフォンの通信費です。大手キャリアの高額なプランをそのまま使い続けている場合、格安プランや料金の安いプランに変えるだけで、月々の負担を抑えられることがあります。
見直しのポイントは、自分のデータ使用量に合ったプランを選ぶことです。大容量プランに入っていても、実際にはほとんど使っていないケースは珍しくありません。直近数か月の使用量を確認し、過剰なら一段階下のプランに変えるだけでも効果があります。自宅のインターネット回線とのセット割引や、家族でまとめる割引なども、合わせて見直すとよいでしょう。通信費は毎月発生するため、月数千円の差でも年単位では大きな金額になります。
プラン変更や乗り換えでは、解約金・事務手数料・通信品質などを事前に確認しましょう。目先の安さだけで決めると、かえって不便になることもあります。
サブスク・会費を棚卸しする
動画・音楽・アプリなどのサブスクリプションは、一つひとつは少額でも、積み重なると大きな金額になります。「とりあえず登録したまま使っていない」サービスがないか、定期的に棚卸ししましょう。
棚卸しの手順はシンプルです。
| ステップ | やること |
|---|---|
| STEP1 書き出す | 登録中のサブスク・会費をすべて一覧化 |
| STEP2 仕分ける | 「よく使う/たまに/ほぼ使わない」で分類 |
| STEP3 解約する | 「ほぼ使わない」を解約。重複も整理 |
クレジットカードや口座の明細を見ると、忘れていた定期課金が見つかることがあります。無料体験のつもりが課金に切り替わっていた、というケースも少なくありません。同じジャンルのサービスに重複して入っている場合は、一つに絞るだけでも支出を減らせます。年単位でまとめ払いしているものは、更新前に本当に必要かどうかを判断しましょう。「使っていないなら解約、必要ならそのまま」とシンプルに仕分けるのがコツです。
保険を「入りすぎ」から見直す
20代は、保険に入りすぎているケースが少なくありません。とくに公務員は、共済組合による医療や弔慰・見舞いの給付など、公的な保障が手厚い面があります。民間保険を検討する前に、まず自分が共済で受けられる保障を確認することが大切です。
公的な保障で足りる部分にまで民間保険をかけていると、保障が重複し、保険料を払いすぎることになります。独身で扶養する家族がいな〈20代の場合、大きな死亡保障の必要性は高くないことが多く、必要な保障は人によって異なります。「不安だから」と何となく入るのではなく、共済の保障を土台に、本当に足りない部分だけを補う発想で見直すと、保険料を抑えられます。一度入った保険も、ライフステージが変われば必要性が変わるので、定期的に見直す習慣をつけておくと安心です。
公務員は共済組合の保障が手厚い場合があります。民間保険を増やす前に、共済で何がカバーされているかを確認すると、重複や入りすぎを防げます。
浮いたお金を投資・貯蓄に回す
固定費の見直しで浮いたお金は、そのまま使ってしまえば家計の改善にはつながりません。そこでおすすめなのが、浮いた分を自動で貯蓄や投資に回す仕組みを作ることです。
たとえば、通信費を月3,000円減らせたなら、その分をNISAの積立額に上乗せする、共済貯金の天引き額を増やす、といった形です。固定費の削減は一度きりの作業でも、それを積立に回せば、効果が将来に向けて積み上がっていきます。我慢のいらない節約で生まれた余裕を、未来の資産に変える——この発想を持つと、固定費見直しの価値はさらに高まります。見直した直後に、浮いた分の自動振替や天引きを設定してしまうのが、使途を分けて管理する方法です。
削減できた額を年単位で確認する
通信費を月7,000円から4,000円、不要なサブスクを月2,000円から0円に変更できた例なら、削減は月5,000円、年6万円です。乗換え費用や必要なサービスが減る影響も比較します。保険は金額だけで削らず保障を確認します。
月5,000円を10年間残せば、運用益を含めない元本だけで60万円です。短期の預金と長期の積立へ使い道を決めておくと、生活の満足度を守りながら将来の備えにつなげられます。